« 追記 | トップページ | 不在の3月 »

2021.01.09

日がさす頃に

こんな海風のつよい街にも雪がつもっているので、部屋から出ることができない。散歩に行きたいが、雪と寒さに慣れていないことを言いわけに、いまだ動けずにいる。

というわけで、大人しく膝を折りたたんで読書。年末年始、少々調子にのってたっぷりと買いこんだ本がある。漫画も。読むことはもちろんなのだけれど、まだ読んでいない本が部屋の中にあるということも、なんだかとても心を満たしてくれるから、つい買いこんでしまう(そして「積ん読」はさらに高く積み上がってゆく)。

 

本は、そとから眺めるのと、ページをひらくのでは、ぜんぜんちがう。あたりまえのことといえばあたりまえのことなのだが、あらすじを読んだり手に取ったりするだけで、ついわかったような気になってしまうことがある。でも、そうじゃない。私は、小さなものが大きなものになる瞬間をさがしていたのだ。なにかに媚びたり、なにかを抑制したりすることではなく、なにか別の方法で、個人として行動していく手がかり。じぶんのあたまで考えるための言葉。

一冊の文庫本でも、手に取ったときのコンパクトさとはうらはらに、ページの中はずっしりと重たい。その重たさを愛している。だから、思ったよりずっと時間がかかったとしても、一ページずつページをめくっていく。だってたぶん私は、読みたいのではなく、生きたいのだと思うから。

 

こういう、本のページをめくるような、小さなことを、ものを、ひとつひとつ積みかさねていく。それは、大きなものに抵抗するということになり得ないだろうか?おなじように、目にみえるものを愛することは、目にはみえないすべてのものを愛するということになり得ないだろうか?たったひとつの言葉やしぐさは、そういう意味でとても重要になってくる。すべての完結しないものに対して、ひとりの力というのは底知れない。

だから、そういうこまやかさをあつめかさねて、もっと大胆になりたい。もっともっと大胆なフォームで、走ってみたい。風と光をもっと浴びたい。

 

薄くつもった雪に日がさしてまぶしい。雪が溶けてまた道がみえたら、マフラーを巻いてそとへ出てみようと思っている。

  

7e7afad066c7425580cc184ced8e1825

サバ詩集。須賀敦子訳

E0bde067d4ae41dc8b06519b49cd2ee9

アンネの日記。読みなおしている

D213cadc665641a589093f3017b6dc1f

本棚に生えてる。コミック棚がお気に入り

D1f96f75011f474cb8f5a26d5d155244

北欧におもいをはせて。

|

« 追記 | トップページ | 不在の3月 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 追記 | トップページ | 不在の3月 »