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2020年8月

2020.08.23

じぶんの花を

雨と雷ですこし安心して、夕方せかせかと散歩にでた。ちかくの海岸へあそびにくる人のおおさにこっそり鼻をつまみながら、ぽつぽつあるいた。雨のあと、金色に光る枯れ草や花びらのうすいブーゲンビリアの連なりをくぐってなんとか生きのびた感。

じぶんで花を育ててみて気がつくことがある(わたしはなにかそだててないとすぐにかんたんにダメになるタイプのにんげんだ)。鉢植えひとつに花を植えることに費やすものがどれほど多いかということ。

ちょっと意識してあるいていると、あちこちの玄関先に、ちいさい鉢植えがちりばめられている。そこに植わった花の個性といったら!

見知らぬひとの日常にもなじむ、たったひとつの花を、はかりしれない思いと努力の裏に植えつけたすごさ。それらはわたしたちの目になじみながら、同時になくてはならない「ただそこにあるもの」になっていく。かんたんではない作業のいくつもの上にある、たったひとつの行為。わたしの散歩。

そうやって出不精、面倒くさがりのわたしもよいしょと立ちあがって花を植える。からだはだんだん軽くなっていく。心も。

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こんな人の多さにもかかわらず

ふしぎと透きとおる海

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カーテンがひらく

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クラゲ

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手をのばしてみたひとたち


かいちょ

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2020.08.12

短歌シリーズ Ⅸ

からっぽの胸をかかえてジョイフルの駐輪場から漕ぎだす自転車

 

なけなしの花壇に植えたセンニチソウ 月の明かりで根付けよ根付け

 

ねむらないタマシイが満月のよる ねむるあたしを追いかけている

 

地球儀が埃をかむる年月のなかにいくつもしたわすれもの

 

まだ森をさがしているの?雨上がり 街の歩道にとぶアゲハ蝶

 

入道雲の午後にはたったひとりきり 苦手なはずの口笛をふく

 

あなたさえいればいいのにあなただけどこにもいなくてまた更ける夜


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休肝日を設けるとやってくる仕組み

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いいにおい!

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ひいたり満ちたり


かいちょ

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2020.08.01

みえないところでみつめあって

いちおうにんげんなのできのうはすこし落ちこむことがあり、つかれてもいたのだが

きょうはもうすこし、ちからを抜いてかまえてみようという気でいる。

ダメだったらまたやりなおせばいいのだ。

目のまえのことにとらわれるあまり、そんな簡単なことがみえなくなっていた。

立ちどまって目をあける。先なんてなくても、みえなくてもいい。信じることをわすれた私たちにいったいどんな未来が待っているというのだろう。

いまはとおくで暮らしているひとから手紙がとどいた。この瞬間にまったくちがうところでだれかがなにかをしているということ、いつかのネコがあくびしているということ、それはとてもたいせつなことなのだ。この社会には安心というものがたりないから、なんであれ(それが機械やSNSであったとしても)そのひとにとって心のふかいところでの安堵になりうるもの、つながりの感覚とその手ざわりになるものがたぶん必要なのだ。

きっとそれをみつけることじたい容易ではないのだろう。歯車が高速で回転すればするほど、そとにあるものははじかれつづけてしまうし、たくさんのものがあればあるほど、途方に暮れてしまうこともたしかだ。

だからまず、ふらふらながら私も、目のまえのひとたちと一緒に生きてみようとおもう。ちかくにいる目のまえのひと、とおくにいる目のまえのひと、目にはみえない目のまえのひと。目をあけてみれば、ちゃんとたくさん私にもいる。

みえないところで、お互いにみつめあって私たちは生きている。


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セミがとまった!子ネコもやってきた

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そしてまたなにかがこわくてふらついている私に

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それでもこれを書け!となにかが言ってくる

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ハチミツいろ



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