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2020.02.10

短歌シリーズ⑤

凧をひくことよりスリリングなことをいまもわたしは知らないままで


いつだってどこでもドアがほしいのに 今日も小舟は浮かんでいます


晴れの日にうまく笑えなくてきっと前世わたしはおたまじゃくしね


ゆるやかに踏みはずしては落ちてゆく やわらかなこんぺいとうのよう


泣き虫がなおらない大人のわたしを鬼がなぐさめにくる節分


日替わりの横断幕をひっさげて 夕暮れの街を切り裂いてゆく


たらればがわたしをうごかしはげましてどこかへはこぶ 金曜の午後


たよりない耳のなかで夕方五時のチャイムを鳴らせばなつかしい声


ポッカリとあいてしまった穴などに酢飯を詰めこむ午後三時半


 

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